『 11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち 』を観た
阪急京都線の、十三駅前に有る、ちょっとマニアックな映画を
放映する映画館、『 第七芸術劇場 』…….。
若松孝二監督の映画を観に行った。
『 11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち 』…….だ。
なぜ、三島由紀夫はあの様な行動をしたのか?
なぜ、市ヶ谷の自衛隊駐屯地だったのか?
なぜ? なぜ? ………..の不可解な思いが、当時、私達の様な
普通の暮らしの中に居る者達をも包んだ。
(映画のポスター、決行前に写真館で写す)
私達の世代は、学生運動を知らない。
それでも、あの頃の自衛隊のイメージは、例えば、夜遅くまで遊んでいて、
終電に乗り遅れ、お金も潤沢に持ち合わせてなく、困り顔で大阪駅の
構内でたむろしていると、どこからともなく変なおじさんがやって来て、
『 兄ちゃん、イイ仕事有るで~ 』 と、声を掛ける。
その、いい仕事と言うのが………『自衛隊』だった訳だ。
その様なイメージだったから、私は正直、あの時、 何で~? 市ヶ谷の自衛隊の
バルコニーなん? なんで、その人達を前に、世の中の流れの潮目が変わった事を
説き、このままでは~~~成ってしまう。 君等、この理屈が解るか? と演説しても、
解る訳ないやん! と思った。
(井浦 新が、三島由紀夫を熱演)
私の大好きな、浅田次郎も、この事件で『 なぜ、自衛隊で?との思いが
あり、それで自身、自衛隊に入隊した』と、何かのエッセーで書いてた。
この映画を観て、若松監督の三島由紀夫に寄り添う想い…..が、解る
気がした。
良い映画だったと思った。
理解には至らない、理解出来ない事は、この件しかり、周りにいっぱい有る。
でも、気持を添わせてみよう.....という想いは絶対必要だと思う。
ラストシーンで、三島由紀夫の奥さん、遥子さんに、
『 あれから5年たったけど何~にも、変っていない! 』
と、言わせる。 あれは、良かったナ~ !