月の砂漠でシルバ-ウィ-ク……
シルバ-ウィ-クを利用して、シルクロ-ド( 河西回廊 )に行った。
行きは上海で飛行機を乗り継ぎ、蘭州までさらに3時間の飛行。
蘭州で一泊して、翌朝早く新幹線で柳園に向かった。
乗車時間は6時間半…….
黄土の山々の麓は緑の耕作地が広がり、河が流れ、絶景を
見ながらの列車の旅だ。
( 私達が乗車した新幹線………)
西に進むにつれ、樹々が無くなり草原が開けてきた。
山の後ろは、雪を頂いた山脈が連なる。
素晴らしい景色の中を走っている。
草原の景色がだんだんと砂漠に変わってきた。
柳園駅に降り立って、『 ア~ァ、遠かったナ~、やっと着いたぞ!! 』と
思ったけど、駅タ-ミナルの前には何も無い。
現地ガイドの田さんは、『 あと、バスで3時間です!! 』と事もなげに言った。
『 エエエ……..!! そんな~(涙)と泣きそうに成ると、『 何言うてんねん、
ここは、中国やで~。広いんやでェ~。3時間くらい普通や!!…….』と
富田林から来たおじさんが言った。
敦煌に到着したのはPM7:00も過ぎた頃…….
そのまま砂の山に観光に出かけた。PM8:00頃に成っても
薄墨を刷いた様な夕暮れだ。砂山の上にアニメの様な月が懸ってる。
駱駝は乗らないでおこうと決めていたのに、…..
『 駱駝に乗る人、手を挙げて下さい!!….』と、現地ガイドの
田さんの声を聞いた途端、一番に『 ハイ!!……』と手を挙げてしまつた。
唐代の王維の詩…….
君に勧む 更に尽くせ一杯の酒
西のかたの陽関を出れば故人なからん……
この詩で有名な、陽関に行った。
敦煌の街中から、南西に70キロ程バスに乗る。
砂漠の中を道路が一本まっすぐに延びている。
地道も走った。
地道は、砂漠の砂地の硬い場所を選んで走る。
バスの後方はモウモウの砂煙だ。ガタガタゴトゴト
揺れ方も半端じゃあない。
『 昨日晩の駱駝に、まだ乗ってる思うたらよろしいやん..』
と声が飛んだ。体を揺さぶられながら、皆、爆笑した。
大阪の人って、本当に笑いの天才やわ(笑)
玉門関の遺跡と漢代の長城の遺跡を見物していたら、沈み
かけてた陽がトンと落ちた。
辺りに闇が来た。
主な見物は、この一日で終わった。
2日掛けて此処までやって来た道程を、明日は逆さに辿る訳だ。
又、蘭州の街まで引き返して、食事方々少し街を歩いた。
黄土で濁る荒ぶる黄河も見た。
2日掛けて行き、2日掛けて帰り、中の一日だけの為の旅…….
ある意味、贅沢な旅だった。