釧網線って、知ってる?
お盆休みの数日を利用して、釧網線を旅した。
北海道の釧路から網走までの路線を、 網走側からむかった。
網走 ・・・・ 私の中のイメージは網走監獄。
浅田次郎「天切松闇かたり」で、目細の安が親分に面会に行く。
網走監獄は吹雪の荒野の果てに在る。
志賀直哉の「網走まで」では、若い母親がヘンテコリンな男の子供と
赤ん坊を連れて、網走まで行くという・・本当にこの母子は網走までたどり着くことができるのか・・?
それ等の作品の連想から、遠い遠い荒涼としたところというイメージが出来上がっていたと思う。
ところが、イメージとは裏腹 …… 網走川に掛る橋の向こうに見える網走監獄は、赤レンガと白壁、後ろの丘の緑をバックにものすごく穏やかな優しい姿。
現在は、極刑に近い重刑者は収監されていないそうだ。
網走から知床連山にむかって走った。
真直ぐに伸びる単線の線路を一両だけのジィーゼル列車が走る。無人の小さな駅舎。
ホームのすぐ脇は茫洋としたオホーツクの水平線。
真直ぐ、真直ぐ、真直ぐ・・・・・・・構図が単純だから景色がハッとするほどすばらしいのかナ~。
「 私、こんなところに住みたい~ 」と言ったら、北海道出身のYさん曰く。
「 そんな事ないで~!! 観光客はええとこばかり見て帰るからな~。厳しいで! 」と・・・・・。